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金型とは

ここでは「金型」とはいったい何なのか、簡単ではありますがご説明させていただきます。

同じ形をたくさん作るということ

私たちが生活していくためには「衣・食・住」という環境が必要です。
あなたの身の回りには何がありますか?

携帯電話
腕時計
自動車
ポータブルオーディオプレイヤー
プラスチック製食器
ペットボトル

容易にいろいろな工業製品を見つけることができるでしょう。
それらは、同じ商品を購入すれば、みな同じ形をしていませんか?
同じ形をたくさん作るためには、もととなる『型』が必要になります。

たい焼きも、「型」の技術を利用している

身近なところでたい焼きを例にあげてみましょう。
たい焼きは、小麦粉を水で溶いて、熱せられた鉄の型に流し込み、ふん わり焼き上げます。そう、これこそが 「同じ形をたくさん作る」ことなのです。

たい焼き

先に挙げた工業製品も同じように、プラスチックを溶かし、金型に流し込み、冷まして固めているモノもあります。

たい焼きの型

大量生産とは

身の回りにある多くのモノはプラスチックでできています。
プラスチックという素材が、安価で、成形しやすく、さまざまな特性をもつ種類があることが理由の1つです。工業製品は、大量生産が目的でもありますので、たくさんの同じ形のモノをいかに安く、効率的に、精度良く作るかといった場合、金型は欠くことができない存在になっています。

あなたは、一度は100円ショップに行ったことがあると思います。多くのプラスチック製品が陳列されていますが、プラスチック製品はなぜそんなに安く売ることができるのでしょう。それは、同じ製品をたくさん作ることによって単価を安く抑えることができるからです。その数は数十万個に及ぶこともあります。

射出成形とは

さまざまな成形技術

身の回りには多くのプラスチック製品がありますが、形状や素材によってさまざまな成形方法があります。

ノートパソコンや携帯電話のボディを成形する射出成形。
暖めた樹脂を風船の用にふくらますペットボトルはブロー成形。
船のような大きな形状を作るFRP成形。
車の金属ボディを作る板金成形。

射出成形

株式会社ムトウでは工業製品には欠くことのできない、様々な材料に合わせた射出成形用金型を製造しています。たとえば、下記のような製品です。

射出成形金型ができるまで

金型の製造課程をムービーでご覧いただけます。

1.NC汎用フライス

NC汎用フライスで鋼材に下穴をあけ、次のワイヤーカットの工程に渡す準備です。

2.ワイヤーカット

穴にワイヤーを通し、そのワイヤーで鋼材を垂直にカットします。
ワイヤーカットの機械下部では、使用したワイヤーを巻き取っています。

3.マシニングセンタ

マシニングセンタで金型を実際の形状に切削する作業を行います。3次­元CADで設計したデータが送られ、高速かつ高精度に金属が削られていきます。ボール­エンドミルという刃先の形状が丸いエンドミルを使用すれば、曲面の切削加工も可能です­。映像で使用している機械は、MAKINOのV56です。

4.CNC放電加工

放電加工は絶縁状態の油中で、対象物と放電マスターと­呼ばれる電極を接近させて放電させます。この行程では、マシニングセンタで切削加工さ­れた金型部品にエッジ形状を追加しています。

5.CNC三次元測定器

製作した金型のパーツが設計寸法通りにできあがって­いるかどうか確認します。
ムトウで使用している測定器はミツトヨの「Crysta-Apex C7106」です。
接触式の他、画像による測定も可能なプローブも活用しています。

6.組み立て

金型のパーツを組み立てます。プレートに部分的にくみ上げた部品を固­定します。キャビ側とコア側の位置を決めるのがガイドポストとガイドブシュです。

7.ファーストトライ成形

金型を射出成形機にセットし、実際­に成形品が設計図面通りにできるかどうか、確認します。寸法精度やショート、バリ、シ­ルバーやガス、ウェルドラインなどが出ていないか実際に測定したり目視しながら確認し­ます。

日本の金型産業

日本の製造業を支えている金型業界

高度経済成長の主軸にもなった製造業に欠くことができないのが金型製造業です。日本のものづくりには金型がなくては発展しないといっても過言ではないでしょう。

高度成長期には仕事が増え、利益率も高かったことから、独立した金型工場が生まれ、従業員数20名以下の零細企業が増えました。しかし、経済の低迷に伴い、金型業界も淘汰され倒産する会社も少なくありません。また、金型製造と、成形業者といった分業化に伴うトラブルも少なくありません。

日本の製造業を支えている金型業界

多くの金型製造業は、自動車産業や家電産業の下請けとして成り立っていますので、お客様である製造メーカーの要求に応えられなければ受注は減ってしまいます。日本でしか製造できない高度な加工技術を持つことも重要な課題となっています。

日本の製造業を支えている金型業界

株式会社ムトウは、常に時代の最先端をゆくリーディングカンパニーであるためには、努力を惜しみません。

お客様が求める製品を提供するためには技術研究、最新機器の導入はもちろんのことですが、なにより大切なことはお客様とのコミュニケーションであると私たちは考えます。
そこで株式会社ムトウでは、いままで分業化されていた製造ラインを、統一することを進めています。 従来通りの製品開発プロセスである、「金型メーカーは金型製造までを行い、製品成形は成形業者が請け負う」というシステムでは、成形不良が起きた際、原因の特定があいまいになるといった問題が発生することがありました。

株式会社ムトウは、これらのプロセスを一元化し、金型設計から量産成形、金型のメンテナンスまで、一手に引き受けます。お客様の製品設計者との綿密な打ち合わせを重ね、金型設計から成形品の品質保証までを行うことができることは、お客様、すなわち製造メーカーにとっても有益なことであると言えましょう。お客様は何度も異なる業者様との打ち合わせを行う必要がなく、開発期間の短縮にもつながります。

金型業界の今後

精密化

昨今の家電製品に多くみうけられる、「小型化」に伴い、金型もより精密な加工が必要となります。 精密な金型を製作するには、精密加工が可能な最新鋭の加工機と加工精度を確認する測定器等が必要になります。株式会社ムトウでは、お客様のニーズに応えるために「マキノ V56」という精密加工機や、接触式測定器を導入しております。

IT化

金型設計にはもはや3DCADは必要不可欠です。お客様からいただくデータは3次元データがあたりまえの時代ですので、金型製造メーカーも3次元データに対応することが必須です。

株式会社ムトウでは、設計用3DCAD、マシニングセンター等のデータを作成するCAMはもちろん、成形シミュレーションを行う解析ツールCAE等、最新鋭のソフトウェア、ハードウェアを導入しております。これらのソフトウェアを使いこなせるのは当然のことですが、金型に関するノウハウが無くては宝の持ち腐れです。3次元化される以前より金型を設計・製造している株式会社ムトウのノウハウがあれば鬼に金棒です。

短納期化

携帯電話をはじめとする多品種少量生産により、リードタイム(開発期間)の短縮が、金型製造の時間短縮にもつながっています。加工のオートメーション化はもはや金型製造業には必須となっております。上記のIT化もデータの受け渡しがインターネットを利用することにより短納期につながります。今後、さらなるIT技術の発展と共に金型の短納期化が進むことと思われます。

グローバル化

製造業のグローバル化が進み、組み立てや開発までもを海外拠点で行うメーカーも大変多くなっております。株式会社ムトウでは、お客様との綿密なコミュニケーションや、より早く、高精度の金型を作るために、国外、中国でも金型を製造しております。

ノウハウの蓄積

技術のIT化が騒がれて10年ほどが経ちましたが、ITバブルも終局を迎えました。結局のところそれら最新機器やソフトウェアを使うのは「人」であるということに気づいたからでしょう。

金型製造においても、どんなにNC加工機の精度が向上したとは言え、機械の加工精度はまだまだ「人」には勝てません。熟練技能者が今まで蓄積してきた「設計・製造のノウハウ」と「磨きの技術」はお金では買えません。株式会社ムトウでは、この、お金では買えない熟練技能者の「匠の技」の伝承にも力を注いでいます。